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原康浩 個展「他力」



2024.2.9㈮ - 2.26㈪ 火水休廊

14:00-22:00 / BAR 19:00~

※最終日19時まで



「瑪瑙のようですね」と言われて嬉しかった。

石を眺めるのが好きだ。

石そのものはなんでもいい、そこら辺に転がっている石でもいいが、田舎に帰り時間を持て余していると、近所の海まで出掛けて流れ着いた石を眺めている。

石は永遠の時間を想像させる。

相反して若者たちを中心に生活の中でどれだけ短い時間でどれだけの効果を得ることができ、且つ満足度を得られるか、というタイパ(タイムパフォーマンス)があらゆるものに求められるようになった。

作品の一つ一つは数十秒、数分で制作する。

これらはショート動画が見られるほどの短い時間である。

そこで現れるものは永遠の時間を想像させるようなものではなく、今、この瞬間だ。

「今」を思考しようとすると、それを思考した時点で「今」は過去になっていく。

そうして今はどんどん過去として通り過ぎていく。

作品に描かれる最小限の一本の面を通じて「今」そして「時間」を表現している。

138億年前のビッグバンによって宇宙が誕生してから今でも、宇宙は時間と共に膨張していると考えられている。

私たちが石ころを眺めながら想像できる永遠の時間なんてものはたかだか数千年くらいのものだろう。

気の遠くなるような時間の中では今この瞬間も数千年も大した差はないのかもしれない。

他力とは例えばそこにある石ころが石ころであるようなこと。

自分のような非力な存在は自力では何かを成し遂げることなどはできないと認め、

そこに現れるべくして現れるたメージを受け入れていく。

私とは”私以外の全てのものではないもの”として私が定義づけられて存在する。

それ故に”私と私以外の全てのもの”は=(イコール)でありお互いが影響し合い存在している。

こうした考え方が仏教の世界に存在する。

石は一見全て同じようにも見えるし、よく見れば同じものなど二つとしてないこともわかる。

私の作品もそんなように見てほしい。



この度JITSUZAISEIでは2/9㈮から原康浩による個展「他力」を開催いたします。

独学で絵画を始め、大阪中崎町にあるギャラリー・アトリエ三月の代表も務めるなど精力的に活動されている原康浩氏。

2024年に制作された新作小作品を中心とした展覧会を乞うご期待ください。





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原 康浩 Yasuhiro Hara

1983年兵庫県出身 大阪在住

2004年兵庫県立美術館で開催された「具体」回顧展に衝撃を受け独学で絵画を始める。

2015年中崎町にアトリエ三月をオープン

個展/

2005. gallery LOTUSROOTS . maison D`ART

2006. itohen . gallery はねうさぎ . I.N.K gallery . maison D`ART

2007. itohen . la galerie

2008. gallery sage

2009. la galerie . itohen

2010. sewing gallery . 日音色 . gallery color

2011. gallery color

2013. pinkguy gallery (Malaysia)

2017. salon mosaic

2018. salon mosaic

2021 YOD gallery

2023 Calo Bookshop & Cafe / Calo Gallery

グループ展/

2012.グループ展 No Words Needed YOD gallery

2014.グループ展「Brushes & Smudges」-マチエールから読み解くメッセージ - YOD gallery

2019.グループ展 ギャラリーモーニング 京都

2020.グループ展 MODEKA ART マニラ

2020.グループ展 歩歩林堂 神戸

2021.グループ展 「WHEREABOUTS」ターナーギャラリー 東京

2012年よりYOD galleryより国内外を問わずアートフェアに出展。

他、関西を中心に多数参加

イベント/

ART stream 2003-2011 2007.ホルベイン賞 . 2011.YOD gallery賞

GEISAI #5.#6.#11.#12. GEISAI ミュージアム 2

2020. UNKNOWN ASIA 2020 堂島クロスウォーク賞受賞

2015年より大阪中崎町にてARTspace & BAR アトリエ三月の運営を始める。


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